「捨てないパン屋」その8 科学偏重の社会

2019-03-03 | 八方良しを目指して

 田村陽至さんの名著「捨てないパン屋」から。
『世の中では、ご先祖さまたちが何世代にもわたって試行錯誤してつくってくれた文化は正しく合理的であることが多いです。逆に「新しいさ」や「華やかさ」を求めた結果、不具合が生じることが多い。人間の感性を、科学はまだまだ超えられていないということです』

 これも超同感!で、実際にそうなっています。
例えば、昔はなかったクスリ・ワクチン・抗がん剤・電磁波・原発などが、健康被害や事件事故=不具合、を起こしています。体調が悪くなった時も、救急緊急時以外はおばあちゃんの知恵袋のような昔ながらの枇杷の葉などを使った手当てのほうが正しく合理的で優れていて副作用もありません。
 現代は、「科学的に証明できないと証拠や論拠にはならない」というような科学偏重になっていると思います。
例えば、南アルプスにトンネルを掘って貫通させるなどということは、環境への負荷を調べる以前に、「感覚的に有り得ない」という感性が昔の人にはあったと思います。リニアは、これから工事中も完成後も多くの不具合=環境被害や健康被害・事件事故を起こしていくでしょう。
 できる、ということと、やっても良いか、は別です。今は、やらないほうがいいことを、できるから、というだけでやってしまっていることがとても多いと思います。


『昔の人間の感性は、今の私たちでは太刀打ちできない。~中略~ 私たちは、便利な生活と引き換えに、そうした感性を鈍らせてしまったのかもしれません』

 先日、今の日本人は私も含め退化・劣化していると書きましたが、「感じる力」「感受性」が鈍っているのは間違いないと思います。

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