「捨てないパン屋」その5 浅はかな世代

2019-02-27 | 八方良しを目指して

 田村陽至さんの名著「捨てないパン屋」から。
『私たちの世代は浅はかな世代です』

 本の中ではさらりと書かれていますが、とても重要なことだと思います。
これを自覚している日本人がどれくらいいるでしょうか?私の感覚では1%位かな、と思います。逆に言えば、昔の人や日本の伝統の凄さ、日本に与えられてきた自然がどれだけ素晴らしくて有難いものなのか、ということを理解している人がどれくらいいるか、ということです。(私の本には「日本は資源大国」と書いています)

 戦時中のことを反省しなければいけないとか、「江戸時代に戻るのか?」と江戸時代を馬鹿にしたり、今の日本人のほうが昔の日本人よりも進んでいる、豊かになったと思っている人が多数かと思いますが、実際は私も含めて今の日本人のほうが劣化・退化してしまっているというのが本質であり、「昔の日本人の足元にも及ばない」というのが現実で、それを自覚していないのは、とても大きな問題だと思います。
先人から学ぼう、傳統・自然を大事にしよう、という想いに至らないからです。原発・リニアなどは、その象徴でしょう。先人は、自然への畏怖や大きな感謝を持っていましたが、今の日本人は、自然に対する態度が傲慢すぎる、と思うのです。

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