掃除 その5 機械と手造り品(家電と工芸品)

2018-10-13 | ほさか式幸せ生活

 長年箒(ほうき)の展示会をやっていますと、先日書いたように掃除機へのご不満の数々など色々な話をお客様から伺います。
 「箒が何万もするの?」というお声もありますが、約30年買い替え費用がかからず、電氣代0円なので、魔法の箒を使った方が掃除機よりもずっとお金は節約できますし、すぐに壊れて頻繁に買い替えないといけない2000円位の箒よりも節約できます。
 でも掃除機も何万もします。機械で大量生産しているのに何故でしょうか?

 掃除機はほとんど大企業が作っていますから、価格の中に企画開発費・研究開発費・デザイン費・マーケティング費・掃除機を作るための機械を作る費用・一等地の地代とビル代・莫大な広告宣伝費・高額な(給料)人件費が含まれています
 一方、魔法の箒は純粋に種まきから制作にかかる手間・費用がほとんどです。無農薬で種まきから始めて材料を揃えるだけで大変な手間と時間がかかっていて、制作も手造りですから、本来、世界最高品質の魔法の箒のほうが掃除機より高価格になって当然なのです(外国製の粗悪な箒は別)が、長い間ランニングコスト0円で使えるので、掃除機よりもずっと安いという素晴らしい商品です。

 なぜか機械(家電)が何万もしても抵抗なく買うのに、手造り品が数万円すると抵抗がある、という方が多いようで、とても不思議なことです。「機械が何万→当たり前、手造り品が何万→高い」というのは洗脳のようなもので、本来は逆です。大量のコマーシャルにより「機械(掃除機)のほうが手造り品(箒)より性能が良い」「機械は高くて当たり前」と思い込まされているのでしょう。もう1つは、箒も偽物だらけになってしまったので、「偽物の箒よりも掃除機のほうがいいだろう」ということになったのだと思います。

 ヨーロッパでは、手造り品の価値が日本よりも正当に評価されていると思いますし、ドイツは有名なマイスター制度があり、職人の社会的地位も高いです。この点は見習うべきところだと思います。
いつも言っている「欧米から取り入れなくていいところを取り入れ=掃除機、取り入れたほうがいいところ=手造り品を正当に評価する、は取り入れていない」が続いてきました。

 これからは素晴らしい日本の伝統・知恵・工夫・技術を活かし、エコで健康的で楽しく自然な暮らし方をしていきたいものです。いつも言っていますが、うちは庶民のお店、安いもの(価格以上に価値があるもの・1日1円~数円程度で使えるもの)をご提案しています。逆に言えば、偽物だらけの今の日本は、高いもの=価格以下の価値しかないもの・健康へ悪影響が懸念されるもの、が大量のコマーシャルにより「安い」と思いこませることにより蔓延しています。


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