都会から地方へ 「脱都会」

2016-11-07 | ほさか式幸せ生活

 私がもう一つ提唱したいのが「都会から地方へ」=「脱都会」です。

 根本的な話になりますが、なぜ多くの人が「これはおかしいんじゃないか」「こんなことしていいの?」と思いながら、お金のために働いているのでしょうか?理由の一つは、日本の都会は生活のコストが高すぎるから、です。生活コストが高ければ、どうしてもそれ以上の収入が必要になります。逆に言えば、低ければそれほど稼がなくても生活や事業を継続できるのです。

 先にご紹介したイタリアンのシェフの方は「東京で一人暮らししていた時の狭い部屋の家賃と今の自分の店の家賃+住まいの家賃がほぼ同じなんです。そうでなければ、独立は難しかったですね」と仰っていました。独立するには、月々の生活費やランニングコストを下げることがとても重要で、田舎に行けば行くほど条件が良くなることが多いです。
 もうひとつ、地方だとまわりの人と助け合い共生していける、ということがあります。野菜や果物をいただいたり、お手伝いをしてもらったり、隣に住んでいる人もわからない都会とは大違いです。食べ物をいただければ食費も浮いてきます。山梨に住んでいると、桃と葡萄は自分用に買うことはまずありません。買うのは他県の方に贈ったり、お土産に渡す時です。
人との繋がり・ご縁は、お金に代えられない貴重なものです。

 さらに自然豊かな環境で過ごすのは、精神的にもとても良いです。
ストレスは病氣の一因ですから、どんな環境で生活をするか、働くか、というのは、とても重要だと思います。私はサラリーマン時代、まさに「痛勤」電車で通っていましたが、会社に着いた時にはもう疲れているような状態で「こんな非人間的な生活は長く続けられない」「東京は人が住む所ではない」と思ったのも脱サラリーマンの理由の一つでした。
しかし人間は慣れる動物、慣れてしまうとそれが当たり前になり、疑問を感じないようになっていきます。社蓄という言葉もありますが、毎日、家畜のような状態でギュウギュウ詰めの満員電車に乗ることを異常だと思わなくなってしまうのです。都会では、精神的に病んでいる方が多いようですが、このような環境では無理もないと思います。
 山梨の自然は、本当に素晴らしいです。甲府は新宿から90分の近さですが、日本の高さトップ3の山がすべて山梨にあり、富士山・南アルプス・八ヶ岳を見て暮らすことができます。世界的にも最高レベルの景色・自然だと思います。先日も県外の方に「山梨の方は、毎日富士山やこの景色を見て生活しているんですね。なんて贅沢なんでしょう」と言われました。また、北杜市の食料自給率は非常に高く、食料・金融危機などの危機管理という観点からも優れた地域ですが、地元の人にとっては当たり前で、有難みや価値を認識していない人が多いのはとても勿体無いことです。
世界に誇る「宝は足元にある」のに、リニアやメガソーラーなどで自ら破壊しようとしているのは残念としか言いようがありません。

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