「心と体 つよい子に育てる躾」 宇城憲治著

2025-08-28 | 社会評論

私は寺子屋を運営するようになり、子育てや教育の本をたくさん読むようになりました。
今回は、本日ほんもの寺子屋の始業式でも紹介し、実践をしてみた(知行合一です)、宇城氏の本を取り上げます。
冒頭に「これまでの常識を根本的に覆す内容」と書かれています。
昨日、義務教育より寺子屋、と書いたように、子ども達のため・日本の未来のためには、今の知識偏重・受験の仕組みは根本的に変える必要があります。

「躾は親が子どもに伝える1つの財産」

「所作やお行儀を簡単な方法で試してみることで、「なぜそうしなければならないか」が子どもに瞬時に伝わり、子どもが自発的に変わっていく方法を示しています」

「今の教育は知識偏重、身体での学び軽視。そのため感性を失い、「心なし」の状態になってしまっています。さらに、真心までが失われています」

「氣がある状態とない状態とでは、身体においても桁違いな違いをもたらします。身体の強さがまるで違ってくるのです。まさに「氣」が身体を左右しているから」

「正座や座礼のような日本文化としての躾、作法、型という絶対原則を日常のなかにもつということは、非常に大切」

「身体と心の一致がいかに大切か」

「日本の文化である伝統的な所作や型というものが、行うことで身体が強く、元氣になる画期的なエネルギー充足のシステムである」

「現在の生活様式や教育のあり方は、子どもの思考や身体のあり方をわざわざバラバラの部分体にし、なくしてしまっています」
「現在の教育・受験システムは子ども達からエネルギーを奪う形になっている」

「事理一致」身体と心が一致する

「パワーを失わせる大きな要因が、知識偏重の教育とスポーツ」

「日本人と西洋人ではそもしも骨格や筋力の根源、筋繊維などが異なり、考え方はもちろん、呼吸法なども異なる」

「筋肉ベースではなく細胞をベースとした調和力のほうが格段に強いという事実」

「頭ではなく、心のあり方が大事」

「部分体から統一体へ」

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ほんもの寺子屋では、火・木・土曜日に随時見学体験を受け付けています。
毎月1回、日曜日にも体験日を設けています。以下に記載しますので、ご希望の方はご連絡ください。
9月14日・10月26日・11月30日・12月21日


ほんもの寺子屋の生徒が初めて出店する

「第1回 めぐる市 ~繋がってめぐらせよう~」
https://fb.me/e/a4yXK057d
にもお越しください。

 


デジタル機器=デジタル危機 「好き」と「依存・中毒」

2025-08-25 | 社会評論

例えば煙草。「何日か吸わなくても大丈夫」というのは中毒ではありませんが、「毎日吸わないと、頻繁に吸わないといられない」というのは中毒です。

子ども達が、「毎日ゲーム、ユーチューブ」となっているのは、「好き」「やりたい」のではなく、「依存・中毒」です。

今のデジタル機器は、「いかにして依存させるか、中毒にさせ、長時間使わせるか」ということを徹底的に研究して作られていますから、子どもは簡単に中毒になります。
ある方は、「「好き」と「快楽」は違う」と言われていました。快楽は、本当の「好き」「やりたい」ではない、ということです。「何でも、子どもやりたいように」ということで、スマホやゲームを長時間させるのは、子どもへの悪影響が甚大です。
まだスマホやゲームがなかった時代に、教育の大家(たいか)、森信三先生が
①幼児にはテレビには絶対に近づけない
②子どもは見るとしてもテレビ30分を厳守
③宿題がすむまでは絶対に見ない
④チャンネルは祖父母、父親の選択を第一に
⑤テレビは応接間か祖父母・親の部屋に
週に1日テレビ断食。五箇条を守れるかどうか、子の一生の運命の分かれ道
と、著書「家庭教育の心得21 母親のための人間学」に書かれています。
スマホやゲームが、テレビよりも悪影響が大きいのは言うまでもありません。

難しい話ではありません。
講演会「自然に還ろう」で中野裕司さんが仰ったように
「子どもに中毒になるようなものを与えてはいけない」のです。しかも、スマホ・ゲームは、煙草やアルコールよりも危険である、と。国が規制しないといけませんが、定番の「子どもの健康・命より大企業の利益優先」です。

子どもの時にデジタル、の問題・危機は、たくさんあります。
1つは、スマホ・ゲームをすると、アナログの遊びがつまらなくなる、ということです。デジタル機器は、①刺激が強く、②興奮作用がある、からで、「ドーパミン依存症」と呼ばれているそうです。
2つ目、座っているだけ、指を動かすだけで、とても面白い。楽をして、面白いことを経験してしまうと、体を動かし、汗を流し、ということを面倒くさがるようになります。
3つ目、ゲームという枠の中で遊ばされる。創造性は育ちませんし、最も大切な「体感」ができない。
4つ目、ゲームはフェイクの世界。子どもの頃からフェイクに嵌まってしまう。良いはずがありません。
5つ目、子どもは電磁波の影響を大人の5~10倍受ける。大人と子どもは違う。大人基準で考えてはいけません。
6つ目、デジタルでは、「感性」が育たない。これも、とても大きな問題です。
メガソーラーを見て、理屈抜きで、「有り得ない」「まずいよね」と思うか?
風邪予防のために、「常にマスクをしろ」「毒を体に入れろ」「人と離れろ、集まるな」って、おかしいよね、と思えるか?
子どもに40回も注射をさせる、どう考えてもおかしいよね、と思えるか?
幼児の時からスマホに子守りをさせる、小学校からタブレットは、良くない、まずいよね。
こういう当たり前の感覚が失われています。

感染対策と同じく、「皆がやっているから」という理由で、デジタル機器を与えてしまう。
善悪の判断をせず、できずに、周りに合わせてしまう。日本人が反省し、正す必要がある点です。

メガソーラー、デジタル化、接種、移民受け入れ、消費税増税、全部日本を壊すため、日本人を減らすため、搾取のため、に行われていると氣付けるかどうか?

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※この記事に、中野裕司さんからご意見をいただきましたので、ご紹介します。

脳科学の進歩により、中毒・依存のメカニズムが理解されている。
酒・煙草などの物質・物理化学的な中毒・依存も、ゲーム・スマホへの依存も同様のメカニズムだ。
否、デジタルデバイスは、視神経を通じ直接脳神経の変容を誘い、かつたやすく中毒に落ちるように知恵を絞ってソフト設計が行われているため、より中毒性の高いものとなっている。
より精製された麻薬と同様と考えられる。
このようなものを野放しにし、子供を依存症に追い込む社会は異常というしかないだろう。
便利に甘え、依存することを当たり前とする異常な社会に暮らしているという気づきが重要となった。
そして、便利な依存度の高い道具から、いかに子供たちを守るかが喫緊の課題となっているのです。
若齢者の飲酒を禁止したことと同様、否、それ以上の社会規制が必要だろう。
これらのデジタルデバイスは、金喰い虫であり、時間喰い虫。
子供たちの大切な時間、身心を動かし、感じ、経験を積み重ね、己を練ってゆくことに費やすべき時間を、バーチャルな世界に貪食されるに任せてしまっているのです。
さらには、昔は家族旅行など余暇時間に費やすことのできたお金が、デジタルデバイスを維持するために吸い上げられています。
家族・家庭希薄化され、大切な家という空間もまたバーチャル空間に貪食されているのです。
そして、地球温暖化などを叫びながら、デジタルデバイスを維持するための電力を得るために、太陽光・風力など再生エネルギーを作り出すのにやっきになっています。
また、AIの活用へと増加一方の情報を処理するため冷房による大量の熱を排泄する大規模データセンターの建築ラッシュとなっています。
デジタルデバイス中毒患者の増加による需要拡大に答えるためです。
デジタルデバイスを造るためのレアアースの生成にも膨大なエネルギーが使われています。
これらにより大規模な自然環境の破壊を行っているのです。
このような行為は、子々孫々に残すべき地球資源を先喰いする行為であり、負の遺産を残すことになってしまうのです。
目先さえ良ければ良い、便利、という餓鬼の世界としてしまったのです。
しかし、バーチャル空間に押し込められてしまったため、リアルな世界の大きく矛盾した現実を俯瞰する能力を失ってしまったようです。
餓鬼、魑魅魍魎となってしまった己の姿が見えないのです。
バーチャル空間という外部脳を肥大させ中毒・依存度を増すほど、現実・リアルな世界に根ざした己の脳は萎縮させてしまうようです。
デジタルデバイスへの依存を強めるほど、魑魅魍魎の世界を造りだし、末期的な世界へと進めてしまいます。






徴兵制ならぬ「徴農制」に

2025-08-22 | 社会評論

以前も、ほんもの寺子屋の授業で田んぼで農作業をしたことを投稿しました。
田植えや稲刈りだけではなく、その間の地味な作業も寺子屋ではやりますよ、と。
無農薬栽培のため、稲の間にひえなどが生えていたり、周りも草が伸びていたので、抜いたり、刈ったりしました。

自然の中で、汗を流して労働する。やはり人間の基本かと。
暑かったですが、氣持ち良かったです。
運動不足がたたり、普段しない姿勢や動きだったので、翌日からあちこち筋肉痛(笑)。

それはさておき、近年の日本で、よく見る光景。
食べられることに感謝がなく、米粒を平氣で残す。スマホを見ながら食べる。
「お米が高い」という意見もあるようですが、1つ200~300円で売っているパンよりも低価格です。
昨日の動画にあるように、多くの農家さんが採算度外視でやってきたからで、今までの価格が低すぎたのだと思います。

これらは、農作業をやったことがないからでしょう。
大変で手間がかかる農作業をやってお米を自分で作れば、感謝の氣持ちが生まれ、「一粒も残さない」、ということがわかるようになるでしょうし、軽々しく「高い」などと言えなくなるでしょう。

これから数年~10年で、農業をやってくださっている高齢者がごっそり抜けて、食料危機が目前に迫っている状況、これは国の安全保障・命に直結する問題です。

それを考えると、、、

日本に必要なのは、徴兵制ならぬ「徴農制」かと。理想は、国民が自主的に農業をすれば良いですが、しないでしょうから。それくらい危機的な状況ということです。
子どもの時から、お米作りや畑をやらせる。
それにより、後継者不足問題が解決。日本の主食、米を守る。景観・環境を守る。水害を防ぐ。農家さんへの尊敬と感謝が生まれる。
海外のように、農家さんへの所得保証も必要でしょう。農家さんを公務員にするという手もあります。
スーツを着て仕事をする人よりも、農業・林業・漁業、職人さん、そういう人達が偉い、大事。という世がまともなのではないかと思います。

もうひとつ大事な意味は、子ども達が自然に触れる、ということです。
今の子どもたちは圧倒的に自然体験が足りません。子ども達の健全な成長・教育のためにも必要かと思います。
入試問題が解けない、よりも、田んぼに入れない子が増えているほうが大きな問題ではないでしょうか?
徴農制ができないなら、寺子屋のように義務教育の授業で定期的に田んぼ・畑をするのが良いでしょう。
スマホ・ゲームをする時間があるなら、農家さんのお手伝い、農作業です。

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おまけですが、ご覧になった方から「俳優デビュー」と言われました(笑)。
まさかこの年になって、芝居をすることになるとは、人生何が起こるかわかりません。
https://www.youtube.com/watch?v=479kgI3RI9k&feature=youtu.be

「未体験のことは正しく想像できない」
田んぼで米作りの大変さがわかったように、ほんの少しの体験でしたが、俳優さんの大変さがわかりました(笑)。


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