イチロー選手の功績

2019-03-25 | その他

 世界一のホームラン記録を持つ王貞治さんは、「WBC(ワールドベースボールクラッシック)の時に、どうしてもメジャーの選手を過大評価してしまう傾向があるけれども、イチロー選手が「我々のほうが優れている面もある」と皆に話してくれて、リラックスできた」と仰っていました。これについては、松中信彦さんも第1回のWBCに出場した時に「イチローはチーム全体に対しても、積極的に自信を持てるような言葉をかけ続けていた」「どうしても自分たちはメジャーリーガーとなると凄いというイメージしかないけど、そこでイチローは『いやそれは違う』と。『日本人の方が能力は高いし、自信を持ってやればいい』『絶対大丈夫だ』と言っていた。」と述べています。イチロー選手の発言がWBC2連覇という結果をもたらしたことは間違いないでしょう。
 野茂投手がメジャーリーグに挑戦した時も、「メジャーでは通用しない」などさんざん叩かれました。野球に限らず、徹底して欧米に対してのコンプレックスを植え付けられているので、欧米・外国人は凄くて、日本は駄目・劣る、という考えが沁みついていますが、実際は逆であり、食にしても建築にしても工芸品・美術品でも日本のもの、日本古来のものほうが優れている点がたくさんあります。例えば、印象派は本来「ヤパン・インプレッション」(ヤパン=日本)であり、浮世絵に多大な影響を受けましたが、日本の学校ではそれを教えません。
 もうひとつ王さんは、イチロー選手について、「一人の人生がこれだけ多くの人に影響を与えることはない」と仰っています。本当にそのとおりで、稀有な存在だと思います。侍であり、職人でもあるイチロー選手の生き方・言葉からは学ぶべきことがたくさんあります。

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