どんな本?2 活版印刷(外箱)

2018-04-08 | その他

 私は店で職人さんの品物をお勧めしていますから、自分の本創りにおいても「本を創る職人さんの志事を残したい、次世代に繋いでいきたい」という想いと、店の創業時=36年前からの「物を永く大切にしよう」という哲学のとおり、『「八方良し」を目指して』も永く代々読み継いでいって欲しいということで、丈夫でしっかりとした「今どき、こんな本を創る人はなかなかいない」という創りになっています。
 まず、最近では珍しい外箱(ケース)があります。しかも外箱は「活版印刷」です。今はデジタル化の時代で、活版印刷は本当に少なくなってしまいましたが、通常の印刷にはない味わいがあります。箱に紙を貼る作業も職人さんが手作業でしてくださいました。
本の本体も、見えないところですが職人さんの手作業で糸で綴じてあり(これも今の本ではほとんどしません)、飾りの布(これは見えるところです)もつけています。本の外側は、藍染の色を、開いた内側は柿渋染の色をイメージして選びんでいただきました。
 このように『「八方良し」を目指して』は、一般的な本とはまったく違う創りになっていますので、通常の数倍の制作費用がかかっていますが、頼む人がいなくなれば職人さんもいなくなりますし、その志事もなくなってしまいます。
(写真左が外箱・右が本)


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