「きらめ樹」

2017-06-01 | その他

 毎週火曜日に「得々三文会」という朝会が甲府で開催されています。
5月30日の『日本の森と世界の森はひとつながり 〜だれでもできる森の手入れ〜』
NPO法人森の蘇り会員・板谷志乃さんの発表を伺ってきました。
とても素晴らしいお話で、同意する点が多くありました。

「日本の土地はとても豊か」
私の志事で言えば、日本の自然素材は外国に比べ素材自体の質が良い、ということが挙げられます。
例、いぐさ(ラグや置き畳など)・山葡萄(バッグなど)・漆・つげ(ブラシ)等
→ 世界最高の自然環境=日本の宝、なのにそれを破壊し続けている。
原発・メガソーラー・リニアはその典型。

「少しでも無駄にしない」
→ 日本人が昔からもっている精神です。捕鯨もそうでした。

「本当の幸せは、効率・経済性・スピードでは得られない」
→ 精神的なことがとても大切だと思います。

 板谷さんは、私の考えや志事と同じことをなさっている=「同志」だと思いました。

 今、日本で起きている問題の根本は業界が違えど同じ構図です。
大企業の多くは、安全や環境より利益や効率を優先。買い手も低価格の物を求める人が多いために、世界の森を破壊し、日本の森も守れず、自分の体も壊す。林業従事者も減る=日本人の職が失われた
とても高い買物です。

 うちの店では、家具から下駄まで木工品も多種ありますが、健康や安全・環境を重視していますし、すべて国産材で色々な種類の木で遊べる積み木もあります。これらは板谷さんの活動と同じことです。

 日本は森林大国で、間伐をしたほうが良い木がたくさんあるのに、わざわざ外国から輸入し、合板にして室内の空氣を汚し、シックハウス・化学物質過敏症などの原因を自ら作っている不思議な国です。

 その解決策として、「きらめ樹」という活動をなさっています。
https://mori-no-yomigaeri.jimdo.com/

 私も完璧ではないように(約11年前築の竹の美術館は山梨県産の無垢材で壁紙なども化学的なものは使っていませんが、約21年前築の甲府の店の素材は理想には遠いです)、板谷さんもこれらのことを知らなかった時に、大手ハウスメーカーの室内環境が良くない家を買ってしまったそうですが、完璧でなくても「できるところからやる」ことが大切だと思います。

「知らないのは罪、知ろうとしないのはもっと深い罪」
「知ったのに傳えないのも罪」
と仰っている方もいますが

「知は力なり」
これは間違いないと思います。知らなければ、行動に移せませんから。

 私が言い続けている解決策は、「本物を循環させること」です。
もう、安物買いはやめましょう。
日本からお金が大量に漏れているのが地域から活力がなくなり、私達の生活が厳しかったり、精神や時間的余裕がない根本原因です。多くの人が自分や地域・日本の首を絞めるようなお金の使い方をしているのです。
フードマイレージという言葉がありますが、国内で作れるものはできるだけ国内でまかなったほうが良いと思います。海外に移転した仕事が日本に戻ってくれば、志事が継承でき、かつ地域や日本が元氣になっていきます。

『バケツの穴を塞ぐのが最重要』です。
循環させて、分かち合い、共生していく。そんな社会を目指しています。

日本や世界の森が甦るといいですね。

「次世代・子ども達に繋いでいくこと」
それが私達の世代の責任ではないでしょうか。

同志のお話を伺うことができ、とても良い朝でした。
感謝です。ありがとうございました。

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