田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」

2018-06-08 | 八方良しを目指して

 先日ご紹介した渡邉格さんの『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』。
2013年9月に講談社からハードカバーで発売されてから売れ続けていて、講談社+α文庫で昨年3月に文庫化されています。まだの方は、ぜひ読んでみてください。

 私の本の中で、ご本からいくつか引用させていただいていますので、以下に一部を紹介させていただきます。

「低価格は良いことか」(『「八方良し」を目指して』79ページ)

 ここで素晴らしい本をご紹介します。『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」(講談社)』渡邉格さん著、です。以下のいくつかの文章をお読みください。

 『「商品」の「価格」が下がることで、まわりまわって給料までもが下がってしまう。最後に笑うのは、労働者ではなく資本家』と、非常に重要なことが書いてあります。
そう、安物買いをすると自分達の給料が下がるのです。それだけならまだましですが、失業や破産している人もたくさんいます。
 『「商品」が安ければ安いほど、ありがたく感じられる。もちろん売り手目線でも、安くしたほうが売れる、という思いはついて回る。けれどもそれが巡り巡って、労働者の首を絞める』
 『「商品」を安くしようとすることで「労働力」が安くなり「商品」も安くなる。そして今度はそれが「労働力」を安くする・・・。という無限の連鎖にあわせて、「商品」と「労働力」の質が下がっていくのが資本主義の宿命』
 『食品の偽装も、農薬や化学肥料、添加物、F1(第一種交配)や遺伝子組換えのタネも、すべては「安い食」をどこまでも追い求める構造の中で生まれている』
 いかがでしょうか?こういったこともよく考えて、買い物をすることが必要だと思いますし、最終的にどうなるかというと、『低価格品を買うツケは、まわりまわって自分に返ってくる』私も同感です。
(以上、『「八方良し」を目指して』より)

 一般的に、価格を安くすることは良いこと、という風潮がありますが、実際はまったく逆である、ということです。今現在苦しんでいる方には別の救助策が必要だと思いますが、貧困が生まれる仕組みや自ら首を絞めるお金の使い方を変えていかなければいつまで経っても根本的な解決には至りません。一部だけ紹介すると誤解を招きかねないのですが、とても重要なことなので、敢えて紹介させていただきました。
 お金に対する考え方やどう使えば良いか、お金に困らなくなる方法は私の本で述べています。


戻る